taicoto orient

Indie Rock band in TOKYO

【"HOPE EP" セルフライナーノーツ④】M2「Lingua Franca」について

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Taniが書く「HOPE EP」セルフライナーノーツの続きです。M2のリンガフランカについて!

音源も聞けるようにしたので、興味が湧いたらぜひSoundcloudへ。好きになったら、ネットでCD買ったり、ライブに遊びに来てみてください!

 

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Lingua Francaのおと

Lingua Francaができるまで

2013年冬

JR山手線・池袋駅のホームで品川行きの電車待ってるときにメインリフを思いついた。「食って入るリフっていいよなぁ〜」と思って、なんか作ろうと頭のなかでアレコレしているときにできたメロディ。

ロックなアプローチから離れようとしてたころだったので、ピチカートでワイドに。オープンワールド感だしていった。

2014年1月5日 

www.youtube.com

「ただのポップソングにはしたくない、世界を飛び回る感じの曲にしたいんだ!」というパッションを伝えるため、デモに合わせて映像を作った。バックパックで旅行したモロッコやアジアの風景を切り貼りしたやつ。当時はまだ「taicoto orient」ではなく2008~2010年にやってた「hushigitoshi lilydiesel」の名前つかってますな。

ちなみに、このデモと映像をメンバーに送ったところ、返信&反応ゼロでした。いいっす、泣いてねえッス。このくらいでへこんでたら、バンドなんかできねえッスよ、ハハ。

2015年夏

ようやくスタジオで練習しはじめた。デモでは前半しかできていなかったけど、同じリズムで別のコード進行にしたり、ギターソロ入れたりしてなんだかんだ5分半の長尺な曲になった!

ずーーーーーーっと同じことやってるんだけど、抜き差ししたり「乗せる」系のギターを入れたりするアレンジはなかなかお気に入りです。あと、コード進行がずーーっと変わらないから、途中でちょっとコードに変化をつけるだけでめちゃめちゃエモくなる。そこもお気に入り。あと、ピチカートでリフを弾くと爽やかワイドな感じだけど、ギターでリフを弾くとドチャクソストレートになるのが最高!お気に入り!

おすすめのやつだね!

 

あとで知ったんだけど、このメインリズムはルンバとかで使われる「ソンクラーべ」の基本パターンらしい。何も考えずにとにかく乗れるビートを探した結果、自然に古典に行き着いちゃうあたり先人 is 偉大。もしかしたらソンクラーベのリズム入った曲を知らないうちに聞いていて、そこから引っ張ってきたのかも。ここらへんはサポートでパーカスやってくれてるtbskさんが詳しいです。

 

www.youtube.com

ブレイクが気持ちよく決まって、タスクがご機嫌でスティックくるくるまわす映像です。

影響を受けた曲

あんまり「これに寄せました!」っていうのはない。たぶんルンバとかソンクラーべの入った曲のノリを欲しがったんだとは思うけど…。だいたい心の赴くままに歌いました。

Lingua Francaのうた

こういうことのうた

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大学の同期・S君と、卒業してから2年ぶりに会うことになったときのこと。S君はぜんぜん音楽聞かないし遊び方も違うけど、なぜかウマがあった。まあ、それでも卒業すると、音楽仲間以外の友達とは理由がないと会わなくなる。SAD BUT TRUE。

池袋で待ち合わせして立ち飲み屋に向かう途中は「今日なに話せばいいんじゃろ 微妙な空気になって終わったら、なんかかなしいな」とか思ってたんだけど、数時間飲んで帰る頃には笑いまくって腹筋痛い AND 飲みすぎて脳がしびれてるってくらいの状態に。その時の話題が、お互いが20代前半で行ったバックパック旅行の話。行った国も、時期も、感じたことも違うんだけど、「わかるわかる!あるある!それオレもやった!」の連続だった。

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こういうふうに「言語以外がリンガ・フランカになること」ってあるんだなと感じて書いたのがLingua Francaの歌詞。(リンガ・フランカというのは、共通語みたいな意味合いの言葉で、今の時代だと英語です。詳しくはリングワ・フランカ - Wikipediaで!)

「意外なほど~不可欠だという」はタイ・バンコク、「いつの間にか~口が上手いな」はモロッコ・フェズ、「西の果てに~鼻腔に残り」はポルトガル・リスボンで経験したことを書いた。

あと、21世紀に歌を歌う人間として、EDMとか流行歌以外で「iPhone」を歌詞として残せたのは、してやったりな気持ちがある。この時代の旅情を歌うのに、iPhoneが出てこないのはアンリアルだなと思うので。

歌詞

意外なほど大胆に聞き出した道
その広場を歩くには、その鳩が不可欠だという

 

のっしのっしと 知らない街を
歩いたこと リンガフランカとして

 

いつの間にか昼が終わり 夕食を選び抜く
目が合えば、笑んで寄り来る
ベルベル人は口が上手いな

 

のっしのっしと 知らない街を
歩いたこと リンガフランカとして
のっしのっしと 目で見たことを
鼻でかいだことを リンガフランカとして

 

西の果てに夜は来たり それぞれに平等に
闇に浮かぶ、油の香よ 
いつまでも鼻腔に残り

 

オリオンも、石畳も、
急な夕立も、砂ぼこりも
iPhoneも、カテドラルも、
祈りの言葉も、リンガフランカとして

 

のっしのっしと 知らない街を
歩いたこと リンガフランカとして
のっしのっしと 目で見たことを
鼻でかいだことを リンガフランカとして